沖縄タイムス (2009.12.2.)より
レトロ看板で今よみがえる
昭和飾った銀幕スター
【豊見城】昭和60年代の映画の看板を集めた
「昭和レトロ映画看板展」が8日から、道の駅「豊崎」で
開かれる。当時20代で看板を描いていた大城敏夫さん(68)
=市高安=が本業の合間に描きためた約150点のうち、
約30点を展示する。石原裕次郎、美空ひばりら映画全盛期の
スターが、ベニヤ板の大画面でよみがえる。大城さんは、
「50年前を再現する、自分への挑戦。見る人が若いころを思い出して、
励みにしてくれたらうれしい」と開幕準備を進めている。(安里努)
豊見城 大城さん50年前を再現
大城さんと映画の出会いは美里村(当時)泡瀬にいた
小学校低学年のころ。チラシを電柱に張って、ただで映画を
見せてもらっていた。中学で那覇に移り、映画館の看板職人に
あこがれた。
絵を描くのは得意だったが、無休でも弟子入りを断られるほど
人気の職業。20歳のころ自作の絵を持ち込み、ようやく再上演館に
見習入社が認められた。1年半もすると看板を任されるようになったが
その後1年ほどで辞める。ポスターの出現に「職として将来がない」と
ショックだった。
その後、商業看板を手掛け、会社を興したが「迫力など映画看板の
よさがある」と思ってきた。息子に主要な仕事を任せ、4年ほど前から
映画看板を書き始めた。
人物の目の輝きを大事にするという。後のスターが「新人」と表記され
ているのも再現。職人らしく2日では完成させる。気付いたら夜中にな
っていることも。以前の展示会で「感動した」と書かれた感想文を大切に
している。「職人の中の職人、トップでありたいと思ってきた。感想文が
書き続ける原動力になっている」と笑顔で話した。
「昭和レトロ 映画看板展」については
こちら
http://toyosaki.ti-da.net/e2641033.html
http://toyosaki.ti-da.net/e2633223.html